「島本の森を歩いて島本の木で作ろう!2022」第2回森を知ろう!を開催しました



なんと今回は「森を知ろう!」立木伐採をするイベントを開催しました。
森の木はどうなってるの?今回は島本町大沢地区でヒノキ伐採の見学とワークショップ!
森林散策を3回シリーズで実施していて、第2回は森も歩くけど伐採ワークショップがついたスペシャル版です。

「第2回森を知ろう!」のレポートです。
日時    :令和4年(2022年) 11月 6日(日) 9:00-14:30
集合場所  :旧島本町立キャンプ場付近
講師    :山本哲三氏(森林所有者・島本町林業推進協議会)
伐採スタッフ:下重廉典氏(元日本森林ボランティア協会委員)
撮影スタッフ:山岡彩加氏(ポジメドスポーツ代表)
主催:島本の森と水と健康を考える会

本日は、森林所有者さんの土地の一部を駐車場として使わせていただくことになり、みなさま車で集まっていただきました。
11月のはじめなので、朝はずいぶん冷え込みます。しっかり着込んでいただきました。
本日の伐採担当は、日本森林ボランティア協会で修業して近頃は奈良県吉野山で伐採支援をしている下重さん。
スタッフを紹介してから、早速、伐採地までちょっとした森林散策に出発です。

旧島本町キャンプ場を抜けてギロバチ峠へ。なぜギロバチ峠というのか小話をしてちょっと一息。
さらに森林を抜けると、本日の絶景ポイントです。快晴の下、生駒山と金剛山がみえました!

伐採地に到着です。ここはもう森林所有者・山本さんの私有地です。
山本さんを紹介してから皆さんにヘルメットをかぶっていただき、本日の流れを説明します。
さらに伐採予定の木をみなさんに紹介しました。すでに木にはロープがかかっていて、みなさん興味津々の様子です。

まずは、伐採する予定の木がどれぐらいの高さの木か、みんなで推測です。多数決では15mぐらいかな?
次に山側に立って足元から120cmの高さを測ります。その高さの木の周囲を胸高直径といいます。
林業の現場では「輪尺」を使うのですが、ここはこどもたちの木の教室!
参加している6年生に円周率3.14を使って、メジャーで測った幹の周囲長から胸高直径を計算してもらいました。

みなさんに伐倒エリアの外へ移動していただき、これより伐採前の儀式としてお神酒を立木にお供えします。
説明のあと、山本様がお神酒を神妙に立木に振りかけていきます。

まず、受け口を作ります。伐採方向に倒れやすいように伐採に先立って半月状に木の一部を切り取ります。
山本さんがお気に入りのチェーンソーをもって切り込みを入れていきます。
無事に受け口が出来上がり、切り取った半月状の木片を説明してくれました。

ここからは山本さんから下重さんにバトンタッチです。
伐採木に背中を預けて倒れる方向を確認します。
倒れるときに枝が飛ぶ可能性があるので、少し離れてもらっています。
チェーンソーのエンジンをかけていよいよ伐採です。

目の前の倒れゆく木をみんなしっかり見ていました。

年輪は端を残しておかないと、伐倒した木がごろごろ転がって危ないそうです。上手に残して伐倒されました。
年輪に子どもたちは興味津々。梢の方も見てもらいました。なかなか梢は見ることができないので。

次に倒れた木の長さを測ります。梢はここだよ、としっかり教えてくれました。
みんなで伐採前に高さが何mか考えてみたけど、答えは16.9mでした。正解の人、いるかな?

これより枝落とし。みんなののこぎりの出番です。
山本講師より、のこぎりの使い方を聞き、立木を囲むように散らばって枝を落とします。
おとうさんやおかあさんも一緒になってのこぎりを挽いていきます。
かなり枝を落として、立木がきれいになったところで、ランチタイムです。

本当にいい天気で、秋晴れの空がまぶしいランチタイム。
デザートはイベント定番の水無瀬離宮ゼリー。日差しの元、しっかり動いたので冷たいゼリーがおいしいです!

お昼が終わってからは、伐倒した立木を2mの丸太にしていきます。
このヒノキは島本ヒノキモルックなど木工用板材になる予定で、家の柱や梁になるのではありません。
そこで、軽トラックで運びやすい長さに切ることにしました。その長さが2m。
コンベックスを当てて、2mごとにチョークで印をつけていきます。

くさびなど使って、上手に伐倒した木をチェーンソーで切っていきます。
この作業を「玉切り」といいます。そして根元に近い丸太を「一番玉」その次を「二番玉」と呼びます。

みんなで手分けして、丸太の細い方の直径を測って年輪の本数を数えていきます。
みんな真剣に数えてくれています。。。おっと、おとうさんやおかあさんも参戦してくれました。

結果発表です。確かに梢になるほど細くなって年輪の数が少なくなっています。
根元の年輪数は100本越え!?100歳超えています!! 山本さんご家族のご先祖が植えたヒノキだったんですねー。
今日は、みんなのために丸太になってくれてありがとうございました。

今日の写真のほとんどは、「島本の木で作ろう!」のモルックスタッフを担当していただいている、
ポジメドスポーツ代表の山岡さん(写真左側)に、ご協力いただき撮っていただきました。ありがとうございました!

山本さんによると、ヒノキを伐採した後はアカマツを植えたいとのこと。
昔、島本町大沢地区はマツが植えられていたようです。
昔の山の環境に戻していくと、より土地に適した生態系を作り上げることになるのでは、と考えていらっしゃるようです。
子どもたちは、今日体験したことがどういうものなのか、よくわかっていないかもしれませんが、
きっと将来「こういうことだったんだ」と経験したことがわかる日がくるんじゃないかな、と思います。
その時に改めて、自然環境を考えるきっかけになれば、と願っています。

最後に、大阪府指定天然記念物の大沢のスギを見学に行きました。
みなさん、見上げる先には雄大な大沢のスギ。
水無瀬離宮が建造されたころより島本を見守っていてくれているようです。

こちらでも記念撮影です。スギは大きすぎて根元しか入りませんでした。
あれあれ、完全にリラックスしているのかしら。ユニークなポーズ付きです。楽しかったみたいで良かったです。
みなさん、ご参加いただきありがとうございました。

※レポートが遅くなってすみませんでした。